CONTENTS

Ⅰ 製造業にとってのAIの価値
Ⅱ 製造業×AIの進化と到達点(1.0→3.0)
Ⅲ AI時代における製造業のキープレーヤーと業界構造の変化
Ⅳ 日本の製造業への示唆(機会と脅威)と提言

要約

  1. 日本の製造業は、長年にわたり高品質かつ高精度なモノづくりを強みとして世界市場において確固たる地位を維持してきた。しかし近年、新興国企業の台頭や国内市場の人口減少といった課題に直面し、加えてAI活用においても弱点を抱えていると考えられる。
  2. 一部の日本企業は「組織の縦割り構造」や「現場力への過度な依存」がデジタル化の遅れを招き、競争力を喪失しつつある。AI活用の基盤となる顧客情報の統合などが遅れ、無形資産の量においては不利な状況にある企業も多い。実際、グローバル企業と比較すると日本の製造業は相対的に企業規模が小さい。
  3. AIは「人間の認知限界を超えた知識や技術の活用を可能とする」ことに特に留意すべきである。AIを人間の認知限界の突破に活用することによって、長年の課題であった組織間の壁を打破し、調整業務を大幅に効率化することで生産性の飛躍的な向上が期待できる。AIの価値を最大限発揮しグローバル企業と競争できる可能性を拡大するためには、現在遅れているデジタル化の加速、質の高い無形資産のAIへの認識・学習、複数企業が連携した知的資産の蓄積・形式知化・組織知化・活用が重要である。
  4. AIはまず各機能組織単位での業務効率化を目的とした導入から始まるが、最終的には機能組織横断で業務全体が最適化される。このためAI時代では主要プレーヤーや業界構造が急速に変化していくだろう。AIの高度な活用を推進するには、従来の機能・組織・部品モジュールの固定的な構造から脱却しAIを前提としたコンポーザブルなモジュール機能から構成される柔軟な産業構造へ進化していくことが効果的である。
  5. このAIによる変革期こそ、日本の製造業が再びグローバル市場で競争優位を獲得する重要なチャンスとなるだろう。

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執筆者情報

  • 福島 稜のポートレート
    名前
    福島 稜
    所属・職名
    グローバル製造業コンサルティング部 化学・素材グループ
    シニアコンサルタント
  • 平島 拓朗のポートレート
    名前
    平島 拓朗
    所属・職名
    グローバル製造業コンサルティング部 電機・半導体・重電グループ
    シニアコンサルタント

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